『 知ることから始めよう 』

2月半ば、トトロの田んぼの拡張作業に参加しました。もともと湿地だった上に、数日来の雪や雨が重なって、作業を進めるほどに足場はどろどろに。加えて、草の根が細いながらも密にはびこっているため、場所によってはスコップの刃がなかなか立ちません。はたまた刃が入っても、ぐちゅぐちゅ音を立てるほどの水気と、絡み合ってひっぱる根っこのお陰で、「こんにゃろー」と言いたくなるほどスコップが重く、血管が切れそうになることもしばしばでした。^^;

が、土の中からは、時折、安眠を妨げられたカエルやオケラが寝惚け眼で現れ、ほほえましいものがありました。私は、なぜだかオケラにとても愛着を感じるのですが、とてもすばしっこいので、いつもならスキンシップをしたくてもなかなか思うようにいきません。ところが、完全に寝惚けていた今回は、掌の上にのせて、その触り心地のよい柔らかい体をなでなでしたり、写真を撮ったり、思いのままでした。ふふふ。でも、そうこうする内に、潜りたがりのオケラの本能が目を覚まし、指の股に頭と前足を突っ込み始めます。いつもながら、小さな体に似合わないその力強さには、驚きを感じました。

ところで、今回、「ホタルを追いかけているうちに田んぼの作業に参加するようになった」という人に出会いました。彼の話によると、私たちが作業をしている菩提樹池周辺は、古来この辺りに住んでいたゲンジボタルの狭山丘陵における東限だったそうです。ですが、残念なことに、昨年をもって、そうしたゲンジボタルは絶えてしまったのだとか。ホタルを復活させようと思うあまり、そもそもこの地には生息していなかったヘイケボタルを放してしまう人がいるらしく、それも問題だとおっしゃっていました。

また、地の底から響いてくるような声で鳴くウシガエルが、同じように外来種だということをご存知でしょうか?私にとっては、ものごころついたときから存在していたので当初とても意外だったのですが、ウシガエルは大正時代に食用として日本に持ち込まれたのだそうです。そして、その餌として入ってきたのがアメリカザリガニ。こちらは爆発的に広がって、もはや日本の田んぼの一部になっている感さえありますよね。が、ウシガエルもアメリカザリガニも日本古来の生物を駆逐してしまうという点では、話題のブラックバスとまったく変わらないのです。

溜池の管理作業

「だから、外来種は片っ端から駆除すべき」と言いきってよいのかどうか、私にはまだ確信が持てません。植物まで含めて考えると、身近にあまりにも馴染んでしまったものも多いため、なおさらわからなくなります。じっくり考えている余裕はもしかしたらないのかもしれないけれど、色々な方の意見を聞いてみたいです。皆さんは、どう思われますか?現時点でもひとつだけ言えるのは、まず、「知ること」が大事だということ。ホタルの話に戻りますが、なにも知らなければ、ホタルの光を見て、「ここにはまだそれだけ自然が残ってたんだ。よかった、よかった」で終わってしまったでしょう。どろんこになりながら、「知を練る」ことの大切さを改めて感じた一日でした。

葛城奈海さんのホームページ  http://www.katsuragi-nami.com