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『 若狭路を訪ねて 』
写真/道の駅、「名田庄」:頭巾山青少年旅行村にある道の駅、名田庄。この1枚を撮影した直後に、全森連の方と遭遇。 歩いたのは、西は高浜から東は敦賀までの2市4町。1時間半の番組だけあって、シーカヤック、釣り、海水浴、トレッキング、サイクリング、ジョギング、棚田歩きといった馴染みの分野から、和紙漉き、箸づくりなどといった伝統工芸体験や食体験、歴史探訪まで、とにかく盛りだくさんな内容で、撮影スケジュールも5時起きが8日間続くタイトなものでした。それでも、初対面だった共演(今回の妹役的存在)の志保ちゃんとも初日から意気投合し、密度の濃い1週間をクルーが一丸となって駆け抜けてきた感じです。
写真/若狭街道道標:鯖をはじめとするさまざまな食材や文化が行き来した歴史の名残。 ![]() いつも潮と緑と田んぼの匂いに包まれていた旅の中で、印象的だったことをいくつか……。
まずは、自然の豊かさ。いつも森の緑や田んぼの緑、遠浅の澄んだ海を見渡していました。「ピーヒョロロロー」と、耳にはトンビの声が残っています。田んぼや川にはイモリがちょっとマヌケで愛らしい姿をくねらせていたし、じっとしていればブロンズ像かと見紛うようなカジカガエルもすぐ目の前で鳴いてくれました。私と同じく野生児系(年は私の親ぐらいですが…)の女性ディレクターに至っては、ほぼ完璧な形の蛇の抜け殻まで発見したんですよ! 写真/城山海水浴場:明鏡洞はここにあります。このすぐ前の宿に泊まっていました。 そうした自然の豊かさを象徴するように美しい水があり、それが人々の生活と共にあるのを感じられたのもうれしかったです。「お水送り」で知られる若狭ですが、熊川宿では今でも各家の前を涼しげに流れる水が人々の暮らしを支えていましたし、そうした名水と熊川葛が生んだ葛菓子は、体に優しい味がしました。また、漁港そばの湧き水では下校途中の中学生が、いかにも「いつものこと」という顔でごくごくと喉を潤していた姿が、忘れられません。写真/明鏡洞:「八穴(やな)の奇勝」と呼ばれる高浜八洞で一番大きな海食洞。
その一方で、ラムサール条約にも登録されている三方五湖(みかたごこ)の周囲では立ち枯れた木々を多数見かけたので、気になってシーカヤックのインストラクターに尋ねたところ、「マツクイムシと酸性雨の影響です」とのこと。10数年前、ドイツのシュバルツバルト(黒森)で目にした酸性雨で枯死した森の姿が重なり、「ああなる前に手を打たなければ。でもこれは日本一国では解決できない」と、環境問題には世界が手を取り合って取り組んでいかなければならないことを再認識させられました。
写真/三方五湖:5つの湖が海水・汽水・淡水とそれぞれ違う顔を持ち、ラムサール条約にも登録されています。
また、生まれて初めて川を泳ぐ小動物を目の当たりにしました。感動していたら、「ヌー」という外来生物で、アライグマ同様、増え過ぎて日本古来の生態系を荒らすため西日本を中心に問題になっているそうです。無邪気に喜んでいる場合ではありませんでした。知らないって、こわいですね。
思いがけないサプライズもありました。名田庄という道の駅の古民家で撮影していたところ、大きく目を見開きながら近付いてきた男性がひとり。……なんと、いつもお世話になっている全森連の方ではありませんか!林業体験の参加者を引率してきたとのことで、間伐材を輪切りにして作ったのであろう名札が胸にしっかりぶら下げられていました。移動中の車窓から、杉や桧の森を眺めつつ、「ここは手入れが行き届いているな〜」とか「ここは間伐しなきゃ」などと思うともなく思っていた直後だっただけに、なおさらうれしい驚きでした。
そんなこんなで歩いてきた若狭路。心のサプリメント(栄養補助食品)となる旅を!という番組のテーマ通りに、私も自然からたくさんのエネルギーをもらうことができました。小学生時代を奈良で過ごした私は、関西の人に囲まれていると自然と関西弁が復活し、それでいて標準語ともちゃんぽんになってしまうため、我ながら怪しい言葉を喋っていますし、年甲斐もない(?)ハイテンションぶりが少々気恥ずかしくもあるのですが、放送エリア内に在住の方、ご笑覧頂ければ幸いです。
葛城さんが出演する番組は、こちら。
『心のサプリもとめ旅〜夏の若狭路を行く〜』(仮題) KBS 京都 7月21日(金)20:00〜21:25 サンテレビ 7月23日(日)12:30〜13:55 葛城奈海さんのホームページ http://www.katsuragi-nami.com |