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緑の研修生新聞 秋田県篇
「緑の研修生」ニューストップへ 研修生の声 秋田県の森林と林業 森林の知識

秋田の山が好き。仲間と一緒に、この仕事をずっと続けていきたい、と語る「緑の研修生」たちの声。

山に囲まれて育ったので自然の中で働きたいと思っていました。
小杉山 幸信さん (阿仁森吉森林組合)

小杉山 幸信さん 機械部品製造の会社に勤めていたが、夜勤が多く生活が不規則なため転職を考えた、という小杉山さん。ハローワークで紹介された山の仕事をしているときに、この「緑の研修生」のことを知り、すぐに応募したという。「親も林業に就いていたので、以前からやってみたいと思っていました」と物静かに語る。ご家族は、と聞くとうれしそうに「9月に結婚したばかりです」との答え。奥様は、以前から付き合っていた幼なじみで、今は一軒家を借りて夫婦水入らずだそうだ。奥様も、山の仕事に理解があり応援してくれているとのこと。「小さいときから山に囲まれて育ったので、自然の中で働きたいと思っていました。この仕事をずっとやって行きたいと思います」と物静かな語り口の中にも林業に対する熱い想いを感じた。


下刈りをした後を振り返ると気持ちがいいです。
辻 和也さん (阿仁森吉森林組合)

辻 和也さん フリーターで接客業の仕事をしていた辻さんもハローワークの求人で緊急雇用を受けたのが研修生になるきっかけ。先輩にも勧められて、やってみようと決心したという。山の仕事は、昔から興味があったが、実際にやってみると山を歩き慣れていないので最初はきつかったという。何がいちばん楽しい、と聞くと下刈りが好きだという。夏は身体がきつくない、と聞いたら「きついですけど、下刈りをした後、後ろを振り返ると山がきれいになっているので、気持ちが良いです」と山の仕事のやりがいを語ってくれた。伐採で木が倒れてくるときは、離れていてもひやっとすることがあるという。しかし、伐採をするのは気持ちがいい、とも語ってくれた。夢は、早く一人前になること。


家族から、いい仕事を見つけたね、と喜ばれました。
吉田 穣さん (阿仁森吉森林組合)

吉田 穣さん 地元の農林高校で林業を学んでいた吉田さん。卒業後は、土木関係の仕事に就いていたが、同級生が緊急雇用で山の仕事をしているのを聞いて、自分もやってみようと思い、森林組合に勤めている先輩のところへ相談に行ったのが研修生に応募するきっかけ。お父さんは大工さんだそうだが、お祖父さん、お祖母さんは、かつて林業をしていたという。「家族からは、いい仕事に就いたねと言われます」と喜ばれたそうだ。山の仕事で楽しいのは、と聞くと「やっぱり伐倒ですね」。身体はつらくない?と聞くと「いえ、そんなことはないです」とはっきり答えた。高校時代は、アルペンスキーの選手。いまも地元のスキークラブでジュニアチームのコーチをやっているという。彼女は、と聞くと「まだ、いません」とのこと。夢は、自分で伐った秋田スギで、家を建てること。最後に「山の仕事は、楽しくて、やりがいがあります」と語ってくれた。


仕事はつらいけど仲間がいるので毎日楽しいです。
工藤 翔太さん (阿仁森吉森林組合)

工藤 翔太さん 大工の見習いをしていた工藤さん。冬場は仕事がないので、ハローワークの求人で緊急雇用を受けたのが研修生になるきっかけだったそうだ。周囲に林業に就いている友人が多く、「仲間がたくさんいるので、仕事はつらいけど楽しい」と語る。スポーツは、今はあまりやっていないが、吉田穣さんとは同学年で、「小学生時代は、アルペンスキーでライバル同士でした」と笑って答えた。研修中、何か怖かったことは、と聞くと「刈り払いをしているときに、スズメバチと遭遇したことです」と答える。どうしました、と聞くと「逃げました」とのこと。運良く、刺されずにすんだそうだ。何か失敗したことは、と聞くと「いつも失敗みたいなものです」と笑う。休みの日には、研修生どうし仲が良いので、海に行ったり、バーベキューをしたりしているとのこと。給料を貰った夜に、近くの居酒屋で仲間と酒を飲むのが何より楽しいという。


山がきれいになっていくのを見るのが楽しい。
鈴木 一真さん (阿仁森吉森林組合)

鈴木 一真さん がっちりした体つき。何かスポーツをやっていたの、と聞くと「高校時代は、野球部でセンターを守っていました」と答える鈴木さん。今も土日には仲間と草野球をやっているという。以前は、土木建築関係の仕事に就いていて、重機の運転には慣れているという。研修生に応募したきっかけは、「自分は山が好きで、春は山菜採り、キノコ採りを楽しんでいます。知り合いに、研修生のことを聞いて興味を持ちました」とのこと。実際にやってみた感想を聞くと「思ったより、きついです」と微笑んだ。夏の暑い盛りの下刈りは体力的にきつかったという。もう慣れましたか、と聞くと「いや、まだまだです」と謙遜する。「つらいですけど、下刈りや間伐をして、山がきれいになっていくのが見えるのが楽しい」という。結婚5年目で5つになる男の子が一人。「早く家に帰れるので、子供とも遊べます」とやさしいパパの顔つきになった。


仕事の合間の仲間との語らいがいちばん楽しい。
佐藤 仁さん (阿仁森吉森林組合)

佐藤 仁さん 佐藤さんは土木関係の仕事に3年ほど従事していたが、そこを辞めて緊急雇用を経て研修生に。地元にいる同級生が森林組合にいて話を聞いていたので、どんな仕事かは大体わかっていたという。しかし、実際やってみると、急な斜面の下刈りなどはつらかったという。下刈りをしているときにスズメバチの巣を刈払い機で半分に切ってしまったことがあるそうだ。どうしたの、と聞くと「ハチが飛んできたので、そーっと逃げました」とのこと。楽しいことは、と聞くと、仲間と休憩のときに話をするのがいちばん楽しいという。土木関係の仕事をしていたので重機の運転はお手のものだ。この仕事はずっと続けるつもり、と聞くと「一生の仕事にします」と力強く答えてくれた。実家が山を持っているので、これから山の手入れもしていきたいという。



大学へ進学。しかし、どうしても林業がやりたかった。
小林 信年さん (阿仁森吉森林組合)

小林 信年さん 小林さんは地元の農林高校を卒業後、大学の経済学部に進学。しかし、4年の夏に中退して秋田に戻ったという。高校時代から林業の仕事に就きたいと思っていたが、大学に受かってしまったので、とりあえず進学したが、やはり林業に就こうと決心した。お父さんは公務員だが、山林を持っていて、子供の頃から手伝っていたので山の仕事には慣れている。「中学のときから、刈払い機を使っていました」とのこと。山仕事は、お父さん仕込みだ。今年は、二人でスギ林の刈払い、枝打ち、間伐作業を行い、秋田県県知事賞を取ったという。阿仁町からは3年連続で受賞者がでているそうだ。また、今年は青森ヒバを200本ほど植えたという。山の仕事のやりがいは、と聞くと「楽しみをみつけて、やることかな」という。小林さんの楽しみは、手入れをして、山がきれいに整備されていくのを見ることだという。



この仕事を彼女も応援してくれています。
岸野 和也さん (阿仁森吉森林組合)

岸野 和也さん 岸野さんは、土木建築の会社に6カ月勤めたが、やりがいを感じることができなかったので辞めてしまったという。求職中に、お父さんの親友が森林組合にいたので、話を聞きに行き、やってみようと思ったそうだ。「吉田君とは高校の同級生、工藤君とは中学・高校の同級生なので、和気あいあいと仕事ができるので楽しいです」と語る。中学・高校では陸上部の短距離の選手で、中学のときに秋田県で1位になったことがあるという。高校時代は11秒前半の記録だったそうだ。彼女は、と聞くと「一応、います」とうれしそう。研修生になってから、高校時代の同級生とつきあいはじめたという。彼女のお祖父さんが山の仕事をしていたので、山の仕事のいいところも危ないところもわかってくれているという。


指導員・受け入れ側の声

作業の意味を理解して動ける人間になって欲しい。
阿仁森吉森林組合指導員 西根正明さん

西根正明さん 西根さんが受け持つ、研修生は現在8名。作業の段取り、安全面の配慮、道具の手入れの仕方などていねいに指導している。研修も半年以上たつので、基本的な作業項目は大体教えてきた。これから教えるのは、冬の間の間伐作業やグラップル、プロセッサなどの高性能林業機械の操作方法などだという。今年の研修生の感想を聞くと、「素人が多いが、やる気があり、覚えるのが早い」との評価。「8人もいるので、途中でやめる者も出るかもしれないと思っていたが、一人もリタイアせずに続いています」と誇らしげに話す。大事にしているのは、チームワーク。仲間の和を乱すようなことは絶対にだめだと教えている。作業面では、安全に気を配り、「とにかくケガをしないように」がモットー。「ケガをすると本人も苦しいが、周りの家族や友人も苦しい」という。 西根さんの経歴をお聞きすると、地元の高校卒業後3年ほど横浜の造船所に勤めていた経験があるという。その後、林業をしていた実家に戻り、父親と一緒に3年間山仕事に従事。そのとき仕込まれた経験が今生きているという。研修生に伝えたいことは、「一日も早く、作業の意味を理解して、行動できるようになって欲しい、ということと、組合員である林家の皆さんの顔と名前を覚えて欲しいこと」と語る。


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