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「緑の研修生」ニュース 岐阜県篇
「緑の研修生」の声

「緑の研修生」の声

東濃ヒノキ、長良スギの産地である美しい岐阜の森林を守り、育てる「緑の研修生」の声をお届けします。

岐阜県は、日本のほぼ中央に位置し、7つの県に囲まれた内陸県。北部の飛騨地域には、御嶽山、乗鞍岳、奥穂高岳など、標高3,000m超の山々が連なり、南部の美濃地域には、木曽三川(木曽川、長良川、揖斐川)が流れる肥沃な濃尾平野が広がっている。古くから林業が盛んで、「東濃ヒノキ」や最近では「長良スギ」などのブランド材を産出している。今回は、岐阜の山林で担い手をめざす研修生の声をお届けする。



地元で暮らしていくために林業を選びました。
郡上森林組合・白鳥支所 坂下竜樹さん (平成19年度 基本研修生)

坂下竜樹さん 以前は土木関係の仕事に就き、高速道路の建設で全国各地を転々としていたという坂下さん。家族と地元で生活したくて転職を考えた。
たまたまお父さんが今の班長さんと知り合いで「緑の雇用」のことを知り、ぜひやってみようと思った。
「土木も夏暑く、冬寒い仕事なので、大変さは覚悟していました。しかし、山を登るのはきついですね」と苦笑する。チェーンソー等の道具と燃料、水などを背負い、現場まで1時間半ほど急な斜面を登ることもあるという。
「きつい仕事ですが自然の中で働けるのは気持ちがいいです。春には山菜を採ってお土産に持って帰りました」と林業ならではの魅力も感じている。
4月から下刈りの作業をして、今は切り捨て間伐をしている。「今はまだ、どれだけ親方にしかられないようにするかでせいいっぱいです」と笑いながら語った。


身体はきついけど残業がないので気が楽です。
郡上森林組合・白鳥支所 石動建正さん (平成19年度 基本研修生)

石動建正さん 岐阜市内で電気工事の仕事をしていた石動さんは、地元に戻り自営で電気工事業を始めたが、収入が安定せず転職を考えた。小学生の時までお父さんが山仕事をしていたので、林業は身近に感じていたという。ハローワークで今の組合の仕事を探し、昨年は臨時雇いで働き、今年から「緑の研修生」として採用になった。
「体力的にはきびしい仕事ですが、残業がないのがいいですね。前の仕事では人間関係にも気をつかわなければならなかったのですが、林業はその点、気が楽です。奥さんも収入が安定したので喜んでいます」と仕事には満足している。
最近は、間伐の仕事がおもしろくなってきた。「思った所に木が倒れると、快感です」と日に焼けた顔に笑みを見せる。


中学2年生のときの夢が現実に。やりたかった仕事に就けました。
白鳥林工協業組合 小池祐市さん (平成19年度 基本研修生)

小池祐市さん 小池さんが林業に興味を持ったのは中学2年のとき。1週間の勤労体験学習があり、森林組合に行ったのがきっかけになった。「最初から興味があったわけではないのですが、枝打ちなどをやってみて興味が出てきました」と語る。 その後、農林高校に進み、卒業してから美濃市の森林文化アカデミーで2年間、林業を学んだ。今の会社に入ったのはアカデミー在学中にインターシップで間伐作業をやったのが縁。 「社長や社員の人柄がよかったので、この会社で働きたいと思いました。やりたかった仕事に就けたので今は充実しています」という。
お祖父さんが山を持っていて、昔、植えた木が60年生になっているという。「いつかは自分の手でお祖父さんの山の手入れができたらいいですね」と夢を語ってくれた。


できるだけ国産材を使って行こうという姿勢に共感しました。
白鳥林工協業組合 山田真実さん (平成19年度 基本研修生)

山田真実さん 環境問題から、林業に関心を持ったという山田さんは、高校、大学で林学を学んできた。「外国の森林の木を伐って輸入しているという話を聞いて、あり余っている日本の木をもっと使わなければいけないと思いました」と熱い胸の内を語る。 「緑の雇用」は、学生の時にたまたまインターネットで知った。一昨年の名古屋の「森林の仕事ガイダンス」に参加し、岐阜県のブースで今の会社を紹介してもらった。
「会社見学に行って、その後でインターシップで働いてみました。社長のできるだけ国産材を使っていこうという姿勢に共感しました。公務員になるか現場で働くか迷った時期もあり、三重県の県庁にもインターシップで行きましたが、自分には現場が向いていると思い、今の会社で働くことにしました」と頼もしい森林の担い手だ。 

指導員の声

山が好きな人でないと、長続きしませんね。
郡上森林組合・指導員 三島芳男さん

三島芳男さん 40歳で大工から森林組合に転職した三島さんは、10年ほど前から作業員の指導に当たっている。「緑の雇用」が始まってからはずっと研修生の面倒をみているそうだ。
三島さんに指導の上で注意していることは?と聞くと、「一番にケガ、そして健康、後は作業態度ですね」と答えた。今年の研修生は?と聞くと、「よくやっています。地元出身なので刈払い機程度は使ったことがあったようです」と満足そう。
今は朝7時に集合しているが、暑さが厳しいときは朝4時に出て、その分早く上がることもあるという。「この仕事は、ただ働ければいいというのではだめですね。山が好きでないと長続きしないと思います」と森林の担い手の資質について語ってくれた。


挫折したことは数え切れない。でも、辞めたいと思ったことは一度もありません。
郡上森林組合・白鳥支所 石川裕子さん

石川裕子さん石川さんは、埼玉県上尾の出身だが岐阜の大学に進学した。卒業後、会社勤めを経て東京の自然環境関係の専門学校に入り、その後、子供たちに自然体験をさせるNPOの臨時職員に応募し、再び岐阜にやってきた。
「いろいろ紆余曲折があって、森林組合の緊急雇用で今の班長さんと知り合ったのが林業をやるきっかけになりました。どうしてもやりたいという決意があって始めたのではなく、何も考えずに始めたのがよかったのかもしれません。いろいろ考えていたら続かなかったかも…」と語る石川さんは、山仕事を始めて今年で4年目になる。

「いままで挫折したことは数え切れないほどあります。でも、仕事を休みたいとは思っても、辞めたいと思ったことは一度もありません。山が好きなんですね」と微笑む。
森林で働きたい女性へのアドバイスは?と聞くと、「女性にとって厳しい職場であることは事実。自分にできること、自分ができること、相手が求めていのは何だろう?と考えるよう努力しています」と答えてくれた。
「少しでも長く現場で働きたいので、来年は重機の資格を取りに行かせてもらおうと思っています」と将来のこともしっかりと視野に入れている。


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