
群馬県藤岡市には、全国に誇る「新勝流」という枝打ちの技がある。
独特な形状をした諸刃の鉈や鎌を使うもので、昭和40年に林業家の故・新井勝之助翁がスギ・ヒノキの無節優良材を生産するために、神流町の「天野刃物工房」の天野勝夫氏と共同で開発したものだ。

新勝流には、低所用の鉈と高所用の鎌がある。鎌は接続ポールを使い、高さ7mくらいまできれいに枝打ちできる。
「枝の上から鎌を引き、枝を落とします。 次に鎌の峰側の刃で突き上げるようにして跡をきれいに平にします。引いて、突く一連の動作で、素早く枝打ちを行えます」。

匠の手にかかると、みるみるうちに枝が落とされていく。
新勝流のよさを聞いてみると「新勝流はハシゴを使わず地上から作業するので、ハシゴから落ちる心配がありません。
傾斜が急で足場が悪いところでも安全に作業ができますし、能率もずっといいです」と教えてくれた。
鋭い切れ味の諸刃の鎌で打った切り口は幹に沿ってきれいに削れている。
巻き込みが早く無節優良材生産に適している技術だそうだ。
この「新勝流」枝打ちの名人、多野東部森林組合の新井堯さんに実際の仕事ぶりを見せてもらった。
新井さんは、新勝流の鎌を使って25年。平成14年度の第1回「森の名手・名人」で全国100人の1人に選ばれた大ベテランだ。
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