「北海道遺産」とは、次世代へ引き継ぎ、遺していきたい北海道の有形・無形の財産の中から選んだ道民の宝物。平成13年10月に第1回選定分25件が決定。そして、平成16年10月に第2回選定分27件が公表された。その宝物のひとつである、根釧台地の格子状防風林は、スペースシャトルからも撮影された地球規模のスケールを持つ防風林。開拓時代の殖民地区画を示す歴史的価値も持っている。本格的な造林が行われたのは、大正末期から昭和初期にかけてのこと。防風林は、幅180m、1 辺の長さが3kmにおよび、格子状に総延長約648kmにわたって続いている。防風林には、「減風効果」、「防霧効果」、「保温・保湿効果」、「風食防止効果」、「防音効果」、「防雪効果」など多様な効果があり、網の目のように配置されていることで、この地域一帯を原始の森林だった時のような気候環境に近づけ、気象を安定させているという。
また、エゾシカ、アカゲラ、エゾリスなどの野生動物のすみかや移動通路としての機能も持っている。防風林を、ホース・トレッキングや野鳥観察コースなどの観光資源として利用することや、山菜やキノコ類の栽培地として活用すること、林業体験などで一般の人たちが緑と触れ合うための空間としても活用していくことが考えられている。自然と人間の知恵が見事に調和した、たいせつな宝物だ。 |