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「緑の研修生」ニュース 岩手県篇
「緑の研修生」の声

「緑の研修生」の声

岩手の広大な森林で、実地研修に励む「緑の研修生」の想いを聞きました。

岩手県の北部沿岸に位置する久慈地方森林組合は、久慈市・洋野町・普代村の広い地域を管轄している。 この地方は、南部赤松の産地として有名だが、研修生たちが実地研修を行っている現場は広葉樹林の山。 伐採木を山頂に設置したタワーヤーダを使って集材している。
実地研修に汗を流す「緑の研修生」たちに話を聞いた。



林業には、まだ可能性があると思います。
久慈地方森林組合 小澤克彦さん

小澤克彦さん 「工務店に12年勤務していました」という小澤さんに林業へ転職した理由を聞いてみた。「もともとは木を使って家を建てる立場だったのですが、仕事が少ないので思い切って転職を考えました。この土地で生まれたので、山はいちばん身近な存在。山歩きも慣れているのでやってみようと思いました」とのこと。聞けばお父さんが森林組合員だという。研修について聞くと、「みんなで協力してやっています。前より上達したと思います。前職はいろいろストレスがあり、朝になると憂鬱でしたが、今はよし、やってくるぞ!という気持ちです」と林業に手応えを感じているようだ。「昔の人は、家を建てるときに用途に合わせていろいろな木を使っていた。もっと木の良さを提案していけば需要も増えるはず。林業にはまだ可能性があると思います」と将来に対しても前向きな意見を持っている。


夢は大径木を倒す匠になることです。
久慈地方森林組合 向川戸康徳さん

向川戸康徳さん 向川戸さんの生まれた岩泉は、久慈地方でも林業が盛んな土地。親戚にも林業をやっている人が多く、林業はいい仕事だと思っていたという。実家は大工なので、お父さんは跡を継いで欲しそうだったが、ハローワークで森林組合の求人を見つけ迷わず応募した。「手伝いで山仕事をしていたので不安はありませんでした。でも夏の暑さには参りました。現場が山の上で日陰がなく暑かったので5Lぐらい痩せました」と笑って答えた。好きな仕事はチェーンソーを使った伐倒で、「まだ思い通りに倒せないけど、いつかは大径木を倒せる匠になりたいです」という。タワーヤーダの作業では、ワイヤーが切れたり、材が滑り落ちたりしないよう、いつも神経を使っているそうだ。「機械の操作は楽しいです。でも立ちっぱなしなので、これからの季節は寒さがこたえますね」と作業にも大分慣れてきた様子だ。


ストレスのない健康的な毎日を送っています。
久慈地方森林組合 高山 孝さん

高山 孝さん 高山さんは盛岡で運送業に10年ほど就いていたが、身体をこわしてしまいUターンで久慈に戻ってきた。ハローワークで職探しをしているときに森林組合の求人を見つけたのが、林業に就くきっかけだった。それまで林業のことはまったく知らなかったという。「今までやったことがない仕事に就きたかったんです。林業は、毎日発見があり楽しいです」という。しかし、最初は身体が慣れていないのでたいへんだったそうだ。「山歩きをしたことがなかったので、仕事の翌日は筋肉痛がひどくて続けられるかなと思いましたが、今は慣れてきました」と大分苦労したようだ。「トラックを運転している頃は時間も不規則でストレスが多く、食事も片寄っていましたが、今は健康的な生活をしています」と今の仕事に満足している様子だ。


チェーンソーを使った仕事がいちばん好きです。
久慈地方森林組合 小向大輔さん

小向大輔さん 実家が大工で、家を継ごうと大工の修行をはじめたが、お父さんが仕事を辞めてしまったので別の仕事を探そうとハローワークに行ったのが研修生になるきっかけだという小向さん。森林組合の求人をみて、すぐに応募したそうだ。「子供の頃から山で遊んでいて、山仕事を手伝ったこともあるので、興味がありました」という。高校時代はラグビー部に入っていて、体力には自信があった小向さんだが、最初はつらかったという。「実際やってみると山歩きが予想以上にきつかったです。今はもう慣れました」。仕事の中で好きなのはチェーンソーを使った仕事。「最初は、水平切りと斜め切りが合わず苦労したけど、今はやっていていちばんおもしろいですね」という。

受け入れ側の声

とにかく安全第一。合図や指差し確認を徹底しています。
久慈地方森林組合 内間木文一郎さん

内間木文一郎さん 久慈地方森林組合の4人の研修生の指導に当たっている内間木さんは、この道40年のベテラン。内間木さんの他に3名の指導員がいて、交代で面倒を見ているという。「今は、タワーヤーダを使った集材作業が中心です。研修は安全第一。合図や指差し確認をちゃんと行うよう注意しています」という。今の現場は広葉樹林で、スギ、ヒノキなどの針葉樹と違い伐倒の際に木が裂けやすく難しいという。「経験をつんで早く一人前になってもらいたいですね。作業中は危険なので、ついああやれ!こうやれ!と大きな声で指示していますが、けっして怒っているからじゃないんですよ」と微笑む。研修生の気持ちも思いやるやさしい指導員だ。「これから寒くなり、雪も降るので、けがや病気をしないようがんばって欲しいですね」と新しい森林の担い手に大きな期待をかけている。


早く仕事に慣れて、いつまでもこの組合でがんばって欲しいですね。
久慈地方森林組合 北折英美さん

北折英美 さん北折さんは、久慈地方森林組合の林産課で総務・庶務・会計関係の仕事をしている。久慈地方森林組合の「緑の研修生」の給与計算なども北折さんの仕事。陰で研修生を支えているスタッフの一人だ。基本的にはデスクワークだが、ときどき山の現場を見に行き、現場の人間の声を聞き、担当課長さんとの連絡係もこなしているという。研修生についてお聞きすると、「初心者の方が多いので、けがをしなければいいな、といつもはらはらしながら見守っています」とのこと。最初は山の仕事に慣れず不安そうな研修生も多いので、夕方、現場から帰ってきたときには必ず声をかけ、励ましているそうだ。「不安が先に立つと、身体が動かなくなり事故の原因になるので、それがいちばん心配なんです」と女性らしい心配り。「これから寒くなると身体の動きもにぶってくるので事故のないように、元気に長くこの組合で働いてほしいですね。林業は男社会なので、これからは女性ももっと入ってきて欲しいですね」と話してくれた。


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