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「緑の雇用」総合ウェブサイト |
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北はゆるやかな山々に、東から南にかけては雄大な阿蘇をはじめとする標高1,000m級の山々が連なる熊本県。その県土面積の約6割が、森林に覆われている。森林のうち約6割がスギやヒノキの人工林。スギの生産量は全国で第4位という森林県。この豊かな森林のおかげで、熊本は日本一の名水どころとして知られている。環境庁(現環境省)選定の「名水百選」には、白川水源(阿蘇郡白水村)、池山水源(阿蘇郡産山村)、菊池水源(菊池市)、轟水源(宇土市)の県内の4カ所が選ばれた。「名水百選」に4カ所が選ばれているのは、熊本県の他は富山県のみで、もちろんこれが最多。また、国土庁(現国土交通省)選定の「水の郷百選」にも熊本市、白水村、嘉島町、矢部町の4つの市町村が選ばれている。熊本市の上水道を流れる水は、ほぼ100%地下水でまかなわれていて、これは、全国でもめずらしいケースといえる。県では、恵まれた森林環境を保全し、活かしていくためには森林の整備が最重要と考え、「緑の雇用」事業を積極的に推進している。林業へ就業するための研修資金や準備資金を無利子で貸し付ける制度も整え、森林の担い手をめざす者にエールを送っている。 |
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| 熊本県で森林の担い手をめざす平成16年度の「緑の研修生」は52名。記録的な猛暑だった、この夏の暑さを乗り切り、森林の仕事のプロをめざして奮戦中だ。仕事に就いてまだ間もない6月に、熊本市と人吉市の2会場で集合基礎研修が行われ、林業の担い手としての役割や安全の基本などを学んでから現場へ。春の地ごしらえ・植栽・倒木起こしから、夏の除伐・下草刈り、そして秋から冬の間伐や枝打ち作業など、日に日にたくましい森林の担い手へと育っている。また、熊本県では11月後半から12月に熊本、人吉の2会場で小型移動式クレーンの免許が取れる技能講習も行われた。県独自の「緑の研修生」も15名採用されており、いずれも本格終業を前提とした実地研修を行っている。そこからは、未来に引き継ぐ林業のプロを育てたい、という関係者の思いが伝わってくる。 |
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| 熊本県は、県民の財産である「みどり」と「水」を将来にわたって守り育てていく「みどりの財産づくりプラン」に取り組んでいる。これは、水資源を守っていくために、豊かな森林を保全していくというもの。そのためには、林業を活性化させていくことが大きな課題となる。県内の森林は、無秩序な伐採をせず、環境に配慮した森林の保全と利用を実施。継続可能な森林経営を推進することにより、森林の整備・保全、林業の振興を図っている。また、暮らしを守る森林の働きを十分に発揮させるため、間伐の実施にも重点的に取り組んでいる。そして、林業が振興するためには、木材利用が活性化しなくてはならないことから、県産材の需要拡大に努め、森林の担い手育成にも力を注いでいる。さらに、水源のかん養や山地災害の防止など多くの公益的機能を持つ森林を、みんなの財産として県民全体で守り育てるために、「水とみどりの森づくり税」導入を検討。県民一人ひとりに、森林・林業が川や海と大きなつながりを持ち、安全で豊かな生活の実現のために重要な役割を果たしていることを正しく伝え、「県民全体で森林を支えていく」という意識の醸成をめざしている。 |
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| 美しい渓谷や森林が随所に広がる熊本県。県では県民に、森林浴や自然体験、レクリエーションを通じて森林に親しんでもらおうと県内80カ所の森林を「熊本ふるさとの森林」に指定し、紹介している。阿蘇外輪山の北西部に位置する菊池渓谷もその一つ。菊池川の源をなす菊池渓谷は、うっそうとした天然広葉樹林に覆われている。森林の間を流れる渓流は、大小さまざまな瀬や淵や滝をつくり、美しい森林と渓流がおりなす姿は、まさに絶景。夏でも平均水温が13度と低く、天然のクーラーの趣がある。ここは、日本森林浴の百選、日本名水百選、日本の滝百選、水源の森百選などに選ばれている人気の高い森。春は山桜や山藤、つつじが咲き乱れ、夏は川のせせらぎと小鳥のさえずりが心を癒し、秋は渓流に映える色とりどりの紅葉が素晴らしい。また冬は全山に霧氷の花が咲くなど四季を通じて美しい景観が訪れた人の心をなごませている。自然を愛でる気持ちから、この美しい森林を未来へ伝えていこう、いつまでも守っていこうという気持ちが生まれてくる。 |
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| 熊本県は、技術的に難しいスギの人工乾燥にいち早く取り組み、大きな成果をあげている。原材料となるスギ材は、品質・規格の統一を図るため平均年輪幅、芯ずれなどを厳しく検査。その後、スピドラ処理を施す。スピドラ処理とは、原材料を圧力機に入れ、飽和蒸気圧の変動と減圧により細胞腔内の空間を拡げ、樹脂など乾燥を阻害する要因を除去すること。この処理を行うと、木材内部の水分が毛管現象により蒸散しやすくなり、乾燥速度が速くなる。また、乾燥時の割れや歪みも防ぐことができる。スピドラ処理の後は、天然乾燥または仕上げ乾燥を施し目標含水率を達成する。できあがった乾燥材は寸法、割れ、曲がり、ねじれなどをセンサーでチェック。そしてマイクロ波含水率計により全断面の平均含水率を測定。さらに打撃法により強度の高さの目安となる動的ヤング係数を測定する。この検査をクリアした乾燥材は、モルダー仕上げ(かんながけ)を行い製品となる。製品には1本1本に含水率・強度・検査年月日・商品番号が表示される。こうした徹底した品質管理は、全国でも類を見ない。ムク材でありながら性能保証を実現している。熊本県では、伝統的な林業と、最先端の技術を融合し、新しい需要を起こす努力をしている。 |
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| 九州地方では、スギの穂を畑に挿し付けて育苗する挿し木苗が多く作られている。熊本県のスギも、挿し木苗による植林を行っている。そのため地域あるいは山全体がおなじ遺伝形質を持つ均一な樹木で構成される。したがって収穫期にも均一な材質の木材が揃う。県の林業研究指導所では、優良形質の育種を行い、遺伝的特性を明らかにする研究を行っている。 |
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| 県産材の需要を高めるため、熊本ではさまざまな施策を実施している。「くまもとのスギの家づくりプラン」カタログ配布もその一つ。昨年、県が「森林資源の6割を占めるスギを使った家づくりプランの提案」を募集し、集まった62作品の応募作の中から優秀賞に選ばれた12作品を紹介している。その他にも、木造軸組工法を用いた「匠の郷」というブランド名の高性能住宅を県が提案している。また、県では県産材を使用して県内に木造住宅を新築する県民に、スギ柱材を無償で提供するキャンペーンも実施した。さらに、木材利用大型施設コンクールを実施。昨年度の第9回コンクールでは、球磨郡水上村の特別養護老人ホーム「桜の里」が熊本県賞に、天草郡五和町の多目的ホール「五和町地域交流センターおおくす」が熊本県森林組合連合賞に、球磨郡五木村の「五木東小学校」が熊本県木材事業協同組合連合会賞に輝いた。その他合計8施設に賞が与えられた。熊本県では、こうした試みにより県産材の需要拡大に努め、林業に活力を生み出そうとしている。 |
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| 「木」偏に「挙」と書いて「ケヤキ」(欅)と読む。多くの木は幹をまっすぐ上に伸ばすが、欅は途中から空に向かって手を広げるように枝を伸ばしていくからだという。熊本県宇土市の各地域では、欅の大木をくり抜いて作られた「雨乞い太鼓」が26基も残っている。戦前までは、この太鼓を打ち鳴らす「雨乞い祭り」が盛んに行われていたが、戦後その習慣も忘れられていた。それが昭和60年代に各地域の神社や寺に埃をかぶったまま放置されていた大太鼓の確認調査を行ったことがきっかけで復活した。「雨乞い太鼓」で最大のものは椿原地区のもので面径が1m30cm、胴回りが5m13cm、胴長が2m7cmもある。樹齢700年以上の欅の大木から作られたものだ。大太鼓を作るには、最低でも樹齢500年以上の欅が必要だという。宇土市では、伝統文化の継承に力を注ぐとともに、「ケヤキの森」づくりを推進している。「熊本県青年塾」が中心となり、地元小学生や市民ボランティアが力を合わせ、500年後の未来にも、大太鼓の音が高々と響き渡る地域を目指している。 |
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