
原見さんは大学卒業後、お父さんの跡を継いで林業を始め、今の会社を設立した。現在、作業員は8名。その中の6名は20代・30代の若い作業員だ。グラップル3台、プロセッサ2台(うち1台は県からの借用)、タワーヤーダ2台、フォワーダ1台、バックフォー1台にダンプカー1台を導入している機械化部隊だ。
林業を始めた頃は、自分で作業をせずに請負に任せていたが、コスト削減のために昭和63年から自分でも山仕事を始めた。「その頃は、トビを使っていましたが、トビの跡があると市場で材価が下がってしまう。そこでトビを使わない方法を考えたんです。1+1の足し算の林業ではだめだ。これからはかけ算の林業をめざさなければ!と思いました」と熱く語る原見社長。
平成元年に社員旅行を兼ねて静岡で開催された林業高性能機械の展示会へ行き、グラップルの導入を決心した。しかし、周囲は「役に立つのか?」と冷ややかな反応だったという。ところが、使ってみると、その威力に驚いた。「フォークリフトは左右の動きだけ、グラップルはそれに上下を加えた三次元的動きができるんです。効率がまったく違いました」と振り返る。
最近は、機械化により効率を上げるには、道づくりが重要なことに気づき、四万十方式の作道技術を勉強し、取り入れたという。原見林業では、全員が機械の操作を担当する。「他の人の作業内容を知らないと、チームとしての作業効率が上がらない。だから、全員にどの作業も経験させています」と原見社長はチームワークを重視する。
つねに新しい機械や技術に目を向け、一人が何役もこなせる効率的な林業が、原見社長のめざす“かけ算”の林業なのだろう。
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