全国森林組合連合会が主催する「森林の仕事ガイダンス2015」が、新たに名古屋会場を加え、大阪会場、東京会場の3カ所で開催されました。これは、林業に関心を持つ人への情報提供と森林の担い手育成を目的とする説明・相談会です。昨年実施されたアンケートによると、ガイダンスをきっかけに林業に就きたい、林業が今後の職の選択肢の一つになったと意欲を新たにする人も増えたようです。会場には多くの人が相談に訪れ(3会場合計2,132人)、森林を守り育てる林業という仕事との距離がぐんと近づいたようでした。

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オリエンテーション

   

オリエンテーションでは、森林の様々な機能や、その森林を維持・管理する担い手の役割について説明しました。また、林業就業までのステップや「緑の雇用」事業の紹介、ガイダンスの活用方法等を案内しました。来場者はモニターを興味深そうに見つめ、時にうなずく姿も見られました。

全国森林組合連合会総合相談ブース

   

林業に関する総合的な相談ができる全森連ブースには、「興味はあるけど、林業がどんな仕事かはよく分からない」「きついし危険そうだけど、自分にできるのだろうか」といった疑問や不安を持つ人が訪れ、林業の仕事内容や就業方法、給料のことまで幅広く質問をしていました。来場者の一人は、「他では聞くことができない、林業界の仕事の話、お金の話を聞くことができました。とても興味深く、参考になりました」と感想を話してくれました。

都道府県相談ブース

   

会場内には、北海道から九州まで数多くの都道府県が相談ブースを出展し、IターンやUターンを希望する来場者をはじめ、それぞれのブースへと足を運んでいました。地域ごとの現場の状況や生育している樹木の種類など、その地ならではの情報を得ることができるこのブース。相談員が来場者に向けて地図を広げ、指を差しながら丁寧に説明する様子もうかがえ、来場者はうなずきながら真剣に話を聞いていました。

緑の研修生相談ブース

   

緑の研修生交流ブースは、開場から終了時刻まで常に人で溢れていました。相談相手が現役の「緑の研修生」なので気楽に話ができ、リアリティある話が聞けるということで人気が高く、相談に訪れた来場者は、就職までの道のりや仕事の流れ、実際にあった苦労話などについて質問していました。
相談者からの「仕事がキツいのでは?」との問いに、研修生は「キツいのはキツいです。ただ、自分が今日一日でどこまでやったか、山を振り返ると目に見えて分かるのでやりがいがあります。体を動かして得るお金のありがたみも大きいし、何よりご飯がおいしいですよ」と笑顔で答えていました。相談に訪れた来場者にとっては、林業という仕事を具体的にイメージし、一歩先へ踏み出す大きなきっかけになったのではないでしょうか。

ハローワークコーナー

   

今年から新設されたこのコーナーでは、就業相談や地域ごとの求人情報を手に入れることができます。給料のこと、住居のことを含め、現実的な問題について相談をする人が多くいました。中には、「自然が相手の林業には年齢や学歴は必要ない。いるのは、やる気、本気、情熱」と熱く激励された人もおり、勇気づけられたようでした。

ステージイベント 緑の研修生トークショー

   

トークショーでは、林業の現場で活躍中の研修生が2人ずつ登場。女優の葛城奈海さんをコーディネーターに迎え、林業に就いたきっかけや現場の様子、プライベートの過ごし方など、楽しく和やかな雰囲気で紹介されました。「森林の仕事ここがいいねBEST5」と題して発表されたやりがいでは、美しい自然を肌で感じられる、といった意見が多く、冬の寒さや夏の暑さがこたえる厳しい仕事ではあるものの、その分達成感も大きく、研修生それぞれが楽しんで仕事に臨んでいることが伝わってきました。最後に、研修生から来場者に向けて「山と関わりたい人にはとてもいい仕事です。ぜひこの後、色々と話を聞いていただきたいです」とメッセージが送られました。

【名古屋会場】 【大阪会場】 【東京会場】
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展示コーナー

   

林業の現場で使われる道具の展示コーナーでは、チェーンソーやチェーンソー用のオイル、防護服、作業靴等、しっかりと作りこまれた道具に参加者の方々も興味津々。ずっしりとしたチェーンソーを手に取って重みを体感したり、使い方を係のスタッフに質問したりと、積極的な方も多く見られました。危険が伴う仕事だからこそ、安全に使うための知識が大切であることを実感されているようでした。
また、壁面には林業についての基本的な知識や、「緑の雇用」事業の概要、林業就業支援講習についてのパネル展示を行い、オリエンテーション等で得た知識を再確認する場になっていました。

来場者の声

Aさん
岐阜県在住
40代
男性
事務機器関係の会社に20年近く勤めています。休みの合間を見つけて岐阜県の団体が主催する森林ボランティアに妻と一緒に参加しています。森林や里山などに入り自然と触れ合う事で将来は森林の育成に係る仕事に従事したいと思っています。そのボランティアに参加している知人から「森林の仕事ガイダンス2015」の開催の事を聞き参加しました。オリエンテーションでは固い就業イメージを感じつつも、いざブースの人達と話をしてみると、疑問に思っていた事や不安だった事について答えてくれました。また研修生相談ブースでは惜しげもなく自分の体験なども含め分かり易く話をしてくれました。少し不安に思っていた妻と二人で来て本当に良かったです。
Bさん
愛知県在住
20代
女性
数年前に県外から愛知県に移り住み一人暮らしをしています。
現在は派遣社員として接客の仕事をしていますが、愛知県内で長く就業できて安定した職場があれば転職したいと思い会場に来ました。また、いつまでも一人暮らしの母親を地元に置いておくことが出来ないので、早いうちに呼び寄せ愛知県ののどかな郊外で一緒に暮したいと思っています。
先程、展示コーナーにあったチェンソーを生れて初めて持ってみましたが、思ったよりも軽くてびっくりしました。これなら自分でも扱えそうな感じがして少し不安が和らぎました。
Cさん
兵庫県在住
20代
男性
今はサラリーマンをしていますが、事務仕事より体を動かす仕事をしたいと思い、林業に興味を持つようになりました。自分にできるか分からないまま今の仕事を辞める訳にもいかず不安だったのですが、全森連ブースで、京都に林業大学というものがあると教えてもらいました。そこからスタートすれば基礎から林業を学べるし、自分の自信にもつながるのではないかと思いました。
Dさん
大阪府在住
20代
女性
電車の中吊り広告でガイダンスの開催を知って、それから林業に興味を持つようになりました。地元の徳島ではどの地域で盛んなのか、材木の生産状況はどうかを徳島県のブースで聞いてきました。力仕事でケガが多いイメージだったのですが、機械での作業を覚えれば女性でも働けそうで、勇気づけられました。今は農学部の学生なので、これから就職に向けて頑張ります。
Eさん
兵庫県在住
20代
男性
博多にある実家が農家をしていて、小さい頃から自然に親しんできたので、林業にも興味があり、就職活動の一環として来ました。全森連ブースで相談すると、給料のことや業界や自治体が抱えている問題なども教えてくれ、リアルな話も聞くことができて有意義でした。第一次産業の担い手は減っているようですが、ぜひ挑戦してみたいと思います。
Fさん
大阪府在住
20代
男性
転職活動中で、自分がどんな仕事に就きたいのか模索中です。林業は肉体労働なので、キツいし危険という不安もありますが、質問をするとしっかりと答えてくれて、キャリアアップのイメージも具体的に持つことができました。ここに来るまでは「良さそうかな」というくらいの意識だったのですが、これからの転職活動の選択肢の一つとして、考えていきたいと思います。
Gさん
愛知県在住
20代
男性
現在会社員をしていますが、転職を考えているので情報収集に来ました。都会を離れて静かな環境で暮らすことへの憧れはありますが、実際に生計を立てられるかなどが心配です。研修生のブースでは、妻子を養っている方のお話を聞くことができ、たいへん参考になりました。一口に林業と言っても、民間の会社ごとに待遇などが違うということもわかったので、今後はそういった情報も集めていきたいと思います。
Hさん
神奈川県在住
30代
男性
自営業からの転職を考えていますが、家族を養わなければならないので収入面などの心配があります。研修生からは、就職までのステップや仕事をしてみて大変だったことなどを聞くことができ、参考になりました。以前から林業には興味があったのですが、ガイダンスへの参加は初めて。これほどたくさんの人が来ていることに驚きました。
Iさん
千葉県在住
40代
男性
現在は全く違う業種の仕事をしていますが、転職を考えてこのガイダンスに参加しました。森が失われていくドキュメンタリー番組などを見て、林業には以前から関心を持っています。研修生のブースではとても前向きな話が聞けましたが、都道府県のブースでは収入面などの厳しい現実も聞くことができました。都道府県によっても差があるようなので、収入や待遇についてもっと調べてみようと思っています。
Jさん
東京都在住
40代
男性
山で切った木を運ぶ手伝いをしたことなどがきっかけで、林業に興味を持つようになり、転職を考えています。東京での就職を考えていましたが、東京に限定してしまうと難しいようです。会社によっても待遇が違うとのことで、チェックポイントなども教えていただきました。今日得た情報をもとにして、さらに情報を集めていこうと思っています。


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