vol28 TOP > 森林の名人伝

「世界伐木チャンピオンシップ」(World Logging Championships 以下、WLCと略す)というチェーンソーの技術を競う40年の歴史を誇る国際大会がある。青森県森連の秋田貢さんはチーム青森の一員として、この林業界のワールドカップというべき栄誉ある大会に戦いを挑んだ。
第28回のWLCはクロアチアのザグレブで2010年9月に30カ国・31チームが参加し開催された。1カ国4名でチームを組み、うち1名は24歳以下であることが義務づけられている。競技では、速さもさることながら、安全と正確さが厳しく求められる。24歳以下の者を加えるのも、若者に技術継承がしっかりとなされることを配慮してのことだ。
日本からはチーム青森として県森連の秋田貢さんの他、八戸市森林組合の気田均さん、前田林業の前田智広さん、白川林産の白川弘樹さんの4名が参加した。白川さんは22歳で平成22年度の技術高度化研修生だ。

「競技種目は、ソーチェーンの着脱、伐倒、コンビカット(丸太輪切り)、プレスカット(接地丸太切り)、リンビング(枝払い)の5種目とチーム全員で行うリレー競技があります。伐倒は、地中に埋められた直径35〜40cmほどのスプルース材を3分以内に決めた方向に倒します。木はわずかな傾斜を付けて埋められていて、どちらに倒すかを判断し、その位置をマーキングしてから倒します。倒れた方向と受け口の深さ、角度などを厳密に検査して採点されます。興味深かったのは安全に対する配慮です。イヤーマフと防護マスクをせずにエンジンをかけたら、競技に入る前でも減点されます」。
◎コンビカットとは角度を付けて横にされた丸太を時間内に上下から切る競技。切り口の角度がちゃんと90度になっているか、上下の切り口の段差がどのくらいかを競う。
◎プレスカットは横に置かれた丸木の下5cmほどが外から見えないように隠されていて、それをチェーンソーで切り、最後の部分をどれだけ薄く残せるかを競う。
◎リンビングは枝払いの速さと正確さを競う。
「この競技でも安全面のチェックが厳しく、丸太の向こう側の枝を払うときは足を動かしてもOKですが、手前側の枝を払うときは、かかとを上げただけで減点です。バーが身体の近くにあるときに、両足を固定した状態でないと危険ということです」。
![]() コンビカット
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![]() プレスカット
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![]() リンビング
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「林業先進国では、普段から安全に関する意識が徹底していると感心しました。日本でも今まで以上に、徹底していかないといけないと思います。この経験を、これからの技術指導等に活かしていきたいです。また、国内でもこのような競技会が開ければと思います。チャンスがあれば、また参加したいですね」と語った。
![]() ソーチェーンの着脱
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![]() リレー競技
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〈秋田貢さんプロフィール〉 林業歴28年。県森連で長年、木に携わる仕事をしている。グリーンマイスター協議会でもメンバーの安全意識や技術・技能の向上に取り組んでいて、後輩や事業体の意見をよく聞く指導者でもある。 |
![]() 白川弘樹さん(白川林産)
平成22年度 技術高度化研修生 |
世界のトップクラスの技術はすごい。化け物か!と思いました。(笑)参加して林業に対する意識が変わりました。特に安全に対する意識のレベルや装備・服装への意識です。みんなプロとしての誇りを強く持っている。言葉がわからなくても空気で感じとれます。日本に帰ってきてから、意欲がわいてきて仕事が前より面白くなりました。10年かかっても、自分も彼らのように技術を磨いて、またチャレンジしたいです。 |







