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福岡・宮城・大阪・東京で行われる「森林の仕事ガイダンス」の様子を、会場から葛城奈海さんがレポートします。
大阪会場レポート

1日目

2日目

1日目
1月18日

大阪ガイダンス(大阪ビジネスパーク円形ホール) 1日目レポート 葛城奈海

会場の大阪ビジネスパーク円形ホール。
研修生OBのチェーンソーカーヴァー梶谷さん。
開場前からたくさんの人が列をつくりました。
第1回目のトークショーの様子。
トークショー前の打ち合わせ中です。

みなさん、こんにちは!葛城奈海です。大阪ビジネスパーク円形ホールから、大阪ガイダンス初日の模様をお伝えします。

今回のガイダンスは、北は北海道から南は鹿児島まで16道府県が参加しています。円形ホールという名前が示す通り円形をしたガイダンス会場のそこここには鉢植えの杉の木が配され、壁沿いと中央部にブースが設けられています。ホール外側には、いつも通り、間伐材製品などの展示コーナーや資料コーナー、林産品抽選コーナーなどが配されています。展示コーナーでは、杉でできた三味線のような楽器を見つけて、びっくり。クイズに正解するともらえる林産品は、大物では秋田杉のログペアブランコから、小さなものでは木の名刺まで、今回も盛りだくさんです。

屋外のイベント会場では「お山の森の木の学校」とチェーンソーアートの実演が行われています。チェーンソーアートの実演には、昨年に引き続いて奈良県の研修生OB梶谷さんが来てくださっているのですが、今年は会場が分かれたこともあり、ステージでのトークショーは行われませんでした。平日であることに加えて会場がビジネス街にあるため、生憎イベントへの来客数は今ひとつという感がありましたが、土曜日の明日に期待したいと思います。

ガイダンス会場には、12時の会場と同時に、ステージ前の座席を埋め尽くすほどのお客さんが足を運んでくださいました。驚いたことに、これまでになく若い方や女性が多く、中には外国人の女性までいらっしゃいました。

ステージでは研修生による2度のトークショーが行われました。今回参加してくれた研修生は、奈良・和歌山・愛媛・大分・鹿児島の各県から計9名。石の彫刻家でもある愛媛の春駒さん、社会人野球の選手でもある大分の亀井さんなどなど、今回も21歳から46歳までの個性的なメンバーが揃いました。前職は郵便やさんだったという奈良の吉岡さんは、ファーストネームが「冬青」と書いて(そよご)さんと仰るのですが、なんとこれは木の名前なんだそうです。モチノキに似て、実は「よくある木」なんだそうで、作業しながらも「散々伐ってます」とのこと。自分の名前の木を伐るのは、「なんとも言えない気分」だそうです。ご姉弟も、それぞれ「鈴懸」「明日葉」と植物の名がつけられているとのこと。ご両親からして根っからの自然好きなのでしょうね。愛媛の白田さんは、研修生になって「最初の1ヶ月で7kgも太った」とのこと。体重が減るという話はよく耳にしますが、こんなに大胆に太ったという話は初めて聞きました。もっともその後数ヶ月でまた元に戻ったということですから、痩せるにしても太るにしても新しい環境に慣れるにつれて、徐々に元の体型に収束していくようです。今回唯一の女性でお洒落な眼鏡をかけて登場してくれた和歌山の庄司さんはまだ20代なのですが、平成17年度の研修生なので、出演者の中では一番の先輩。高性能林業機械であるグラップル操作なども行っているそうで、こんな女性が颯爽と重機を操っていたら、林業のイメージも変わっていくだろうなと思います。地元のお祭りでは、獅子舞のお囃子で横笛を吹いたりもしているとのこと。地域に溶け込み、いきいきと林業を楽しんでいる様子が伝わってきました。

 

明日は、『北の国から』でお馴染みの中嶋朋子さんのトークショーも行われます。今日にも増して盛り上がってくれることを期待しつつ、この辺りで初日のレポートを終えたいと思います。ではでは、みなさん、また明日!

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2日目
1月19日

大阪ガイダンス(大阪ビジネスパーク円形ホール) 2日目レポート 葛城奈海

三重県ブースの手作り横断幕。
愛媛県ブースでは書き初め風ポスターが!
今日のゲストは中嶋朋子さん。
とてもステキな方でした。
「出来杉計画」の吉野杉の割り箸です。
文字の部分は、こんな感じです。

みなさん、こんにちは!葛城奈海です。雪でも舞ってきそうな曇り空の大阪から、大阪ガイダンス2日目の模様をお伝えします。

会場内各ブースには、それぞれ各県の特徴を活かしたポスターが貼られています。美しい自然の風景や名所など、それを見ているだけでも楽しいのですが、中でふたつ、異彩を放っているものがありました。ひとつは三重県。横断幕風に「年中仕事ができる三重で林業をしないか!」「青空の下 三重の山で技術者になろう!!」という力強い呼びかけが文字だけで記されています。もうひとつは、愛媛県。こちらは縦書きで「正社員募集中 株式会社いぶき」と、これまたどかんと存在感を際立たせていました。こうした一工夫から意気込みが伝わってきます。

今日のステージでは、研修生のトークショーに加えて女優の中嶋朋子さんによるトークショーも行われました。艶やかな着物姿で登場された中嶋さん、私がお相手をさせて頂いたのですが、イメージに違わず、とても気さくで「芯のある柔らかさ」を感じさせる素敵な女性でした。「北の国から」の撮影で8歳のときから毎年のように北海道の自然の中でロケをしていたということですが、待ち時間には(例えば、きれいな草や雪を踏みつけないために)ひとりぼっちで自然の中にいなければならないことも多かったそうです。そんなときでも、足元の葉っぱをひっくり返したら、そこにエメラルドグリーンの鮮やかな蜘蛛がいて目を奪われたり(なんと中嶋さんは、蜘蛛が好きなんだそうです!)、自然が遊び相手になってくれて、ちっとも寂しくも退屈でもなかったとか。そうした子どものころの体験から、「自然を感じるセンサーが、味を感じる味蕾(みらい)のように育まれた」というお話が心に残りました。

 

イベント会場でチェーンソーアートの実演をしている梶谷さんから、今日は素敵なプレゼントをもらいました。吉野杉で作った割り箸です。梶谷さんとは、以前ringyou.netの「緑の研修生ネットワーク」で「国産材の割り箸を使いたくても、どうすればそれを入手できるのかがわからない」という話をしたことがあったのですが、それを覚えていてくださり、梶谷さん自身が現在試作中の吉野杉による割り箸「出来杉」を持ってきてくださったのです。3膳6本の箸のセットに、杉の葉を一本入れてあるのが、アクセントになっています。表には「お箸と山のイイ関係。出来杉計画」という文字と共にチェーンソーを持った(チェーンソーアートの)熊のイラストが、裏には「取扱説明」として丸太から材となる中心部を残して外側を切り落としてある絵(つまり、通常であれば捨てられてしまう部分)が描かれ「ココから生まれたことを知るべし!」などとユーモラスに紹介されていて、さりげなく啓蒙してくれているアイデア製品です。

 

梶谷さんは、チェーンソーアートの実演会場に「山で働こう!」と書かれたボードも飾ってくれているのですが、この文字の部分は「サンドブラスト」という技法で作ったそうです。これは、高圧空気と一緒に細かい粒を吹き付け材の木目だけを残す、つまり冬に育った硬い木目の部分は残り、夏に育った柔らかい部分は貫通させてしまうというもので、木目の密な吉野杉だからこそ美しく仕上げることができる、これまた地元材を活かした作品だと聞き、またまた感心してしまいました。

 

ガイダンスでは、研修生だけなくさまざまな事業体の方ともお話しができます。この2日間で心に残ったお話の中に、和歌山県の原見林業の社長である原見さんの「林業はF1と同じだ」という言葉があります。その心は、「一歩間違えれば命に関わる」。「だからこそいい加減にはできない」。こういったガイダンスの場でも、「真剣な人と出会うと、こちらも生半可な気持ちでは向き合えないと思うから緊張する、でも、それがいい刺激になる」と話していました。なんでもそうですが、真摯な気持ちというのは、人の心を動かすものですよね。ステージから客席のみなさんも見ていても、「本気さ」というのは、その眼差しから自然と伝わってくるものです。そういう真摯な眼差しと出会えると、共に森林を担う仲間になってもらいたいなと心から思います。今回のガイダンスが、そうした方の森林への入り口になってくれれば、なによりの喜びです。

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