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南木材有限会社

鹿児島県霧島市は、日本百名山として著名な霧島山、霧島温泉を有する鹿児島第2の都市。
南木材有限会社は周辺の国有林、民有林を管理伐採している。

南木材有限会社

鹿児島県霧島市国分府中3-10
TEL:0995-47-2690

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南 英宏

南 英宏(みなみ ひでひろ)さん
31歳 2013年 フォレストリーダー研修終了
所属
南木材有限会社
家族
趣味
読書
前職
バンドミュージシャン

機械化する林業に魅力を感じ、家業でもある林業へ転職。

祖父の代から林業を営む家庭で育った南さんは、小さい頃から父親と何度も現場に行き、林業の仕事を見ていた。「当時は、木を降ろす・積み込む等の作業を人力でやっていました。頭の先から足の先まで木屑まみれ、泥まみれで帰ってくる親父の姿が目に焼き付いていて、自分には林業なんて絶対できないと思っていました」と当時を振り返る。
そんな南さんが林業の道を歩み始めたきっかけは、林業の機械化だった。林業の現場に重機の導入が進み、作業の安全性や効率を重視するようになる。南木材有限会社(以下、「南木材」という。)も徐々に、枝払いや玉切りができるプロセッサー、木材を運搬するフォワーダなどを導入していった。鹿児島でバンドミュージシャンをやっていた南さんは、社長(父親)に誘われ現場を見に行った際、機械化していく林業に魅力を感じ、林業への転職を決意したという。

機械化する林業に魅力を感じ、家業でもある林業へ転職。

最初はキツい、しかし、本気なら乗り越えられる!

しかし、いくら重機が導入されたとはいえ、林業の仕事が肉体労働だということに変わりはない。「一番はじめにキツいと感じるのは山を歩くことです。当然ですが山は平地でもなく、舗装もされていない雑草が茂った斜面を歩きます。しかも8kg前後あるチェーンソーを持って歩かなければいけません。マイクや楽器を持って街を歩くのとはまるで違います」と、林業を始めたときのことを語る。当然そのキツさは身体に影響し、「私の場合、2ヶ月間くらいは本当に朝起きるのがキツかった。拳をギュッと握りしめ、手のひらにくっきり跡ができるくらいに力を込めないと、身体が起きてくれませんでした。しかし、最初の一歩だけがキツいだけ。身体がそのうち慣れてきます」と、本気で林業に挑戦したいと思っているなら、乗り越えられるつらさだと語った。

最初はキツい、しかし、本気なら乗り越えられる!

現場優先だからこそ、コミュニケーションと対応力が必要。

南木材では従業員10名が同じ現場で作業を行う。「林業の仕事は、ほぼ現場優先のため、作業図面などは存在しない。だから毎朝行われる現場でのミーティングがとても重要なんです」という。しかし、若いスタッフは管理職から仕事の注意事項を聞いても理解できないこともあるので、「多少噛み砕いて説明するようにしています」と、キャリア7年目で中堅の南さんは、作業内容や注意事項などをチーム全員が理解し、気軽に意見や質問が言える雰囲気作りを行っている。

その南さんは林業就職後、一年にひとつのペースで重機の操作をマスターし、今では6種類の重機を巧みに操ることができる。現場ではスーパーサブ的な立場で、伐倒する若いスタッフのアシストや、停まっている重機があると素早く乗り込んで作業を行うなど、常に作業員や重機周りに目を配っている。
「重機の運転は一番扱い慣れた人が操作するのですが、その人が段取り上、別の作業や、現場から離れてしまうこともあります。そんな時、私が代わりに重機に乗り、仕事の流れが止まらないよう効率よく作業を行うことを心がけています」と心強い。作業図面などが存在しない林業の現場では、いま、どこで何をどうやれば安全で効率的かを考え、対応する力が必要なのだ。

現場優先だからこそ、コミュニケーションと対応力が必要。

林業で最も大事なことは「安全」への心がけだ。

林業は、1年目にできる仕事、2年目にならないとできない仕事、3年目だから分かってくる仕事と、年々技術と経験を重ねてステップアップする。しかし、常に一番大切なことは「安全に仕事をする」ことだ。南さんが部下たちに一番心がけて欲しいことは「安全第一」に尽きるという。「仕事自体は誰もが同じです。しかし経験が浅いと、ちょっとしたミスが事故や大怪我につながることもあります。だから安全面には、嫌われてもいいから口がすっぱくなるほど注意します」と語る。怪我をすることは、林業という仕事も失いかねない。そうすると、自分だけではなく家族にも影響を及ぼすことになる。林業という仕事は甘くないが、慣れや疲れが安全への緊張を緩めることもある。どんな時でも「安全第一」を念頭に作業を行うことが一番の技術なのかもしれない。

さらなる効率化や安全性、そして林業というビジネス。
学ぶべきことは山ほどある。

中堅の南さんにも、まだ高い目標がある。伐倒技術は社長(写真中央)のレベルが、重機の操作技術では専務(写真右)のレベルが非常に高く、「ベテランの人たちが持っている技術や段取りをしっかりと継承し、さらに若いスタッフに伝えていくのが第一の目標です」という南さんは、昨年、フォレストリーダー研修を受け、より責任感が強まったと語る。技術面、安全性、効率化、そして今後の林業というビジネスを考える、いいきっかけになったのだと。そして、更なるスキルアップを目指す南さんは、鹿児島大学農学部の社会人大学院生として月に一度大学に通い、「低コスト作業における林業のあり方」を学んでいる。
現場を知り、理論武装する。そんな南さんは、将来の南木材のみならず、林業の未来を背負って立つ存在になるかもしれない。

さらなる効率化や安全性、そして林業というビジネス。学ぶべきことは山ほどある。

想像力が活きる林業の世界に挑戦しませんか!

南さんの毎日の楽しみは自然の中で食べる愛妻弁当だ。「自然の中で食べるカミさんの弁当はとても美味しいです。林業に就職してよかったと心から思えるひとときです」とにこやかに語る。また、「バンドミュージシャンだった頃と比較すると、給料も安定しているし、余計なお金も使わなくなり、貯蓄もできるようになりました」と生活の安定が心のゆとりにつながり、林業へ就職して本当によかったと話した。

林業という仕事は自由な仕事だという。「何かに縛られるようなものではありません。ひとり一人が歯車になることもありますし、ひとり一人が心臓になることもあります。山の仕事は設計図がなく、山を見て、どう作業すれば、どう重機を入れれば効率的な作業ができるのかなど、想像力が必要な仕事です」と語る。現場を見て想像力を働かせ作業を行い、その想像が正しかったことを確信する。それが南流の仕事術なのだ。
山を活かし森を持続させること、部下に怪我をさせることなく、安全に仕事を終えさせることへの責任。その全てに南さんの想像力が響いてくる。このような魅力ある林業に是非挑戦してほしいとメッセージを送った。

想像力が活きる林業の世界に挑戦しませんか!

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