林業に入ったきっかけは?

林業にぜんぜん関係のない商業高校に通っていて、特にやりたいこともありませんでした。その時たまたま求人で森林組合を見つけたのがきっかけです。自分の住んでいる所が海に近いので、これまで山に行く機会があまりなかったんです。会社見学に行って、実際に現場を見せてもらって。ほかの職業も見学に行っていたのですが、やっぱり林業が仕事の雰囲気を見て楽しそうだなと感じたんです。あとは、ここで働いている人たちが家族みたいな感じで仲がよくて、雰囲気がいいなと思ってここに就職しました。

林業の魅力は?

僕はあまり人混みが得意じゃないので、静かな雰囲気で仕事ができるのがいいですね。仕事で印象に残っているのは植付作業です。自分が植えた苗木が育っていく所を見るのはとても嬉しいです。最初の頃はうまく植えることができずに枯らしてしまうこともあったのですが、最近はちゃんと育ってくれるようになりました。あとは、この仕事は基本的には残業がなくて、土日も休みなので趣味に使える時間もあることですかね。現場のみんなも和気あいあいとしていて。そこがやっぱり一番の魅力かな。働いていて楽しいです。

林業の厳しさって感じますか?

作業中のちょっとした失敗が、ケガや命に関わる可能性もあるので大変です。仕事を始めた頃、切った丸太が足の上に落ちてきて。たまたまその靴がすこし緩くて、足先に落ちたから大丈夫だったけど、足に落ちていたら多分骨折していました。あとは、下刈りをしていて山の斜面から転げ落ちた時ですかね。刈り払い機は体に固定しているので自分の体に歯が当たることはないのですが、落ちた先に誰がいたら危なかった。不幸中の幸いでしたね。自分はもちろん、周りにも注意しながら作業しないといけないです。

夢はありますか?

やっぱり山は、誰かがやらないと荒れていってしまうので。だからこそ林業は「なくてはならないもの」だと思っています。とはいえフォレストワーカーになってまだ5年目。まだまだ勉強中の身なので、まずは一通り仕事を覚えていきたいです。そしてゆくゆくは、作業を依頼された時に、山主さんにいろんな提案ができて必要とされる人になりたいです。将来どこかに良い山があったら自分で持って、自分の力で山の手入れができたら幸せですね。

林業を考えている人へメッセージを!

きっとこのメッセージを見てくれる人は、林業に興味を持ってくれている人だと思います。本とか映像もたくさんあると思うんですけど、僕が林業に就いた時みたいに、実際に山に来てほしいです。木を倒した瞬間の振動とか、重機の音とか。そういうのを近くで見るとまたちょっと違う良さが見えてくるのかなと思います。現場の皆さんも優しい人ばかりなので、まずは一度山に見学に来てもらえたら嬉しいです。

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